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ソウルキャリバー6入門者向け講座④理論編 - 3すくみの関係、期待値、読みとセットプレイ

異世界転生です。異世界転生したい。

 

今回は理論編の3すくみの関係とセットプレイ開発について説明していきます。

 

 

3すくみの関係

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前回ソウルキャリバー6では、技は早い方が強い、と説明しました。

ソウルキャリバー6最速の攻撃は10F。

これに対して、GIの発生は2-11F。GIに成功すると有利Fが最低でも+8以上。 

「じゃあGI連係が最強なの?SEKIROのようにに弾きが最強なの?」

 そんなことはありません。

 

アズウェルだと、20Fの技大賢人バスターを振ることによって、GIを無効化できます。 

 しかし、大賢人バスターは最速10Fの技に負けます。

このような、じゃんけんの関係を3すくみの関係と呼びます。

このような、じゃんけんのような関係になるとき、隙の大きい攻撃も使えるようになります。

 

3すくみは不平等、初狩りムーブは対策するしかない

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残念ながら、この3すくみの関係は平等じゃないです。

代表的なものが、ナイトメアのリベンジ技、ヴォルドのジ・ラックやアイヴィーの魔法陣投げ。

 

今回は私も初心者狩りされた、ナイトメアのリベンジ技について説明します。

ナイトメアと早撃ち勝負を行うと、ナイトメアがまず勝ちます。

理由は10-20F付近まで維持するリベンジ属性があるからです。

ナイトメアのリベンジ技は、ナイトメアの攻撃発生より早い下段か、単発で20DMG以上の攻撃じゃないと無効化できません。技には上段、中段、特殊下段と下段の4種類あるので、単純に考えると1/4の確率でしかナイトメアのリベンジ技を無効化できません。

アズウェルはリバーサルエッジ技、アピール技を除いて、派生技を含めて考えると技が142個あるのですが、そのうちの10個しか下段はないです。

よって、ガチャ押しだと、アズウェルはたった7%でしか早撃ちでナイトメアに勝つことができません。

ソン・ミナは下段が33個あるので(全部で何個技があるか確認していませんが)、アズウェルの約3倍ナイトメアに対して有利と考えられます。

初狩りムーブと呼ばれるものにはこのような理論的に強い特徴があります。

じゃんけんのグーとチョキを合体させたような有利な技や、

自分のキャラの技表にもグー、チョキー、パーの手札の偏りがあります。 

初狩りムーブ:ナイトメアのリベンジ、ヴォルドのジ・ラック、アイヴィーの下段横斬り魔法陣投げ 

 

つまり、初狩りムーブには、対策するしかありません。

 

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※メアのリベンジ属性は連撃での合計ダメージは含まれません。掴みは通りますがメアの立ち回り上上段読みか上級者テクニックの横ステしゃがガを使わないと対策不可能です。

 

期待値

パなしは強いのか

入門者大好き、ぶっパなし。

よくある、「パなしは弱い」「パなしは強い」議論。

そのパなしが強いのかは期待値計算によって計測できます。

期待値は、色々な場面で使える数学の概念です。

 

例えば、串カツ田中のチンチロリンハイボールをやった方が得かどうか、期待値計算でわかります。私はいつも居酒屋に行くときにチンチロリンの期待値計算をします。

sublife.hatenablog.com

 

大賢人バスターをパなす場合(3B LHと混ぜる場合)

1. 起き攻め

大賢人バスターが入る確率 : 1/2

大賢人バスターのDMG: 60

3BリーサルコンボのDMG : 73

3Bリーサルコンボが入る確率 : 1/2

3Bにコンボ始動が入る確率 : 1/2 (不利10数Fかホールドで不利2Fで選べるため)

相手のコンボのDMG : 50 (適当)

60  * 1/2 + 73 * 1/2 - 50 * 1/2 - 50 * 1/2  = 16.5

期待値は約17DMGでした。

2. 壁

※正方形のステージで外周10%が壁に覆われていると仮定

1 - 0.9*0.9 = 19%が壁ゾーン

壁コンボのダメージ : 107

107 * 1/2  - 50 * 1/2 + 16.5  * 1/2  = 36.75

期待値は約37DMGでした。

3. ガード/GI後

大賢人バスターが入る確率 : 2/3 

※相手は確反の最速攻撃を入れてくるのではないかと思い立ちガードをすると仮定する

60 * 2/3 - 50 * 1/3 ≒ 23

ガード/GI後では期待値が約23DMGでした。

4. こちらのターンで相手がガードしている

大賢人バスターが入る確率 : 1/3

割り込みのダメージ : 20 (適当)

※相手は20F以下の割り込み、しゃがみガード、立ちガードの3択をしてくると仮定

 60 * 1/3 - 20 * 1/3 - 50 * 1/3 ≒ -3 

期待値は約-3DMGでした。

 

試合全体の大賢人ぶっ放しの期待値は、

 1/3(-3 * 3/8 + 23 * 3/8 + 0.19 * 37 + 17 * 1/4) = 1/3( 3/8( 23 -3) + 17/4 + 37 * 0.19)

 = 1/3(60 / 8 + 34 / 8 + 7.03)

 = 1/3(11.75 + 7.03)

 = 6.26

※自分・相手のターンを確率1/2、起き攻めを確率1/4,斧を装備している確率を1/3とする

 

多少仮定は雑ですが、アズウェルの全ての立ち回りにおいても、大賢人ぶっ放しが有効ということがわかりました。

また、アズウェルが斧を装備している場合、条件付き期待値になるため期待値は18ダメージになります。

 

※まだ計算はしていませんが、ナイトメアのリベンジ技のTCコンボ込み、ヴォルドのジラックのリーサルコンボ + 起き攻め込みで計算するとたぶん数字がヤバいことになります。アイヴィーの魔法陣投げからの起き攻めも同様です。

 読み

さて、期待値で有利な戦略を判断する方法を伝えましたが、これには大きな欠点があります。

人間は学習する生き物、ということを考慮していないことです。

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 そして、格ゲーには不平等ではありながらも、必ず3すくみの関係が成り立つようゲームがデザインされています。

つまり、どんなに期待値の高い技でも、相手に学習されて対策行動を取られてしまいます。

さすがにナイトメアのリベンジ技やアイヴィーの下段投げ連係は対策をしっかりしないと不可能ですが、簡単な連係なら2,3回見ただけでその場の試合で学習されて対策されてします。

読みを馬鹿にする人がいるんですが、

 

 

読みは理論に勝ります。

 

 

なぜなら、人間の脳内の「直感」の仕組みは報酬予測と呼ばれ、常に脳内の細胞レベルで期待値を最大化する戦略を予測するように学習しているからです。

細胞レベルで期待値を最大化する戦略を取っている「読み」と、いちいち頭の中で数字を計算してから期待値をたたき出す「理論」。

そして、この人間の「読み」を再現したAIが現在数々のゲーム業界で結果を出しています。

人間の脳、最強ですね。

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※私は囲碁もStarCraft2もわかりません。 

 

読みは試合経験で鍛えるしかありません。

 

ナイトメアのリベンジ技など、3すくみの関係で不平等な相手の手を対策できれば、

「なぜ死んだのかわからない」

という混乱がなくなり、後は横斬り上段、縦斬り中段などを見切って躱したり、

隙の大きい技を読んでガードし、コンボ始動技を入れたり、

攻撃が来るタイミングを読んでGI技を張る読み合いになります。

※マキシは達人でも読めません。

※読みは条件付き期待値で数式モデル化できます。する意味ないですが。(ベイジリアンネットワーク)

 

自分が対戦したことのある相手の読みパターン

1. 「同じ技を二回やってきたら3回目はその技スカそう」タイプ

対処方法:横なぎで3回目に狩ります。

2. 「この距離だとこの技を出してくるのでしゃがもう」タイプ

対処方法:投げものを混ぜてもダメな場合は、転移などで突撃します。(相手の有効間合いによります)

3. 「近寄られたらREしよう」タイプ

対処方法:上級者でこれを使ってくるタイプはREホールド制御を行うので厄介ですが、初心者-中級者はホールドか1回押すかの二択なので横スカ22Bか大賢人。

4. 「大技振った後にGIしよう」タイプ

対処方法 : 大賢人。

5. 「HP1/3になったらCEかSCパなそう」タイプ

対処方法:槍盾4B, 1BBやアウフヘーベンなどでオートGIを狙い、削りきります。

6. リズミカルに交互に縦切り中段と横斬り上段をしてくるタイプ

対処方法:太鼓の達人かな?リズムゲーのようにリズミカルに躱そう。

 

 

心理戦の理論的有効性

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心理戦は滅茶苦茶強いです。

なぜなら、相手の学習能力を落とし、読み能力を無効化できるからです。

人間の脳は、学ぶことが少ない環境でも最大効率で生存確率を上げるために、

感情というシステムを使い、感情に応じたホルモンを分泌して学習能力を上げたり下げたりしています。

 

自分「大賢人。」

相手「大賢人怖い。しゃがみガードしよう。」 

自分「お、一発で引っかかった。3B LHで狩ろ。」

 

こんなことになります。

他にも煽りプレイ、ネタプレイ、プレッシャーなどが有効です。

 

セットプレイを開発しよう

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セットプレイ開発のコツ

1. ガード、スカされたときの連係も開発しよう

2. ループできると強い

 

セットプレイを開発するときは、ただの連係だけではなく、その連係が途中・もしくは初発でガードされたときにどうするか、逆の最善の連係択を開発すると良いです。


ガード時の連係開発は前回の理論編③の記事を参考にしてください。

 

アズウェルの槍盾セットプレイ「槍盾マン」は、相手がしゃがんだらアウフヘーベン、立ちガードしたら1BB、 飛んだらアウフヘーベン、ヒット確認でアウフヘーベンか1BBか、1BBを受け続けたらガードクラッシュ、中下段攻撃でアウフヘーベンという多くの択に対応しています。

しかも、アウフヘーベンを行った後に起き攻めなどでもう一度槍を引いてしまうと、この択がループします。